...

2017年02月20日

eSRU第12期第3講案内

eシルクロード大学(eSRU)第12期第3講案内です。

日時:2017年3月16日(木)18:00〜19:30
講師:札幌啓成高校教諭 佐々木四郎氏
演題:「ビットコインとは」
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
1. ビットコインとは
2. ビットコインが変える未来
3. ビットコインは儲かるのか
4. ビットコインの買い方売り方
5. 北海道でビットコインは将来どんな風に使 われるのか。
posted by esre at 10:19| Comment(0) | TrackBack(0) | eシルクロード大学

2017年02月18日

eSRU第12期第2講

 eシルクロード大学(eSRU)第12期第2講は
2017年2月16(木)18:00〜19:30
講師に北大情報科学研究科メディアネットワーク専攻教授
荒木健治氏をお迎えして、「心を交わす人工知能」の演題で
お話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場U-calaでした。
 荒木先生は1988年北大電子工学科博士課程を修了後、北海学園の助手、教授を経て北大情報科学専攻科の助教授、1998年に同教授となり現在に至っています。研究分野は自然言語処理、人工知能で、今回のeSRUでの講義はこの方面の先生の研究成果を織り交ぜたお話でした。
 講義テーマは先生の近著「心を交わす人工知能」(森北出版、2016年)で共著者にジェプカ・ラファウ、プタシンスキ・ミハウ、ディパワ・パヴェウ氏らが名前を連ねています。余談で、筆者は森北出版から「波動信号処理」(1986年)を上梓しています。
 自分とは異なる分野専門書を1冊読み通すのは時間のかかる事ですが、著者にその専門書の大まかな内容を聞くと、飛ばし読みにした知識が得られます。話の後で件の本を読み通すと、内容が頭に残ります。耳学問と精読を組み合わせることが出来、科学や工学の分野を理解していくのは、先生の講義と著書を読む機会を得て、効率が良い勉強法だと感じました。
 現在「人工知能」の言葉は色々なメディアに頻繁に登場します。現在は人工知能の第3次ブームの到来と言われています。ということは第1次、第2次のブームもあった訳で、先のブームは短期間で終息しています。ただ、前回までのブームで出現した概念の根本的なところは、現在のブームにも引き継がれています。
 その代表例が、最近話題のグーグルのアルファ碁のソフトが人間のトップ棋士でも勝てなくなるまで進化した例です。このソフトは「デープラーニング」と呼ばれていますが、その基本は前回のブームで提唱されたニューラルネットワークが3層までしか実現できなかったのを、さらに深い(デープ)層まで構築してパターンマッチングを行っています。人間の脳細胞のシナプス構造を機械(コンピュータ)で実現しようという考え方が変わったのではなく、コンピュータの処理スピードが速まって、深い層の処理を実現することが出来た事で、ある狭い領域で人間の知能を上回ったということです。
 囲碁(将棋でもチェスでも)というゲームの世界で、コンピュータが人間を上回った事に衝撃が走っています。しかし、自動車が出来て人間より早く走れる機械と、同じトラックで競争して人間が負けたと落胆する話は聞きません。もう、囲碁の世界で人間とコンピュータを競わせるような事は、人間と自動車の速度競走みたいなもので、人間とコンピュータの勝負というものは廃れていくと思われます(筆者の感想)。
 さて、人工知能の研究者にとっての気がかりは現在のブームが続くかどうかです(続いてほしいのは当然です)。荒木先生の見解では、このブームが続くキーワードは「心」にあるだろうとの事です。前掲著書の標題にある「心を交わす」人工知能です。普段何気なく使っている「心」という言葉は、コンピュータにそれを植え付けようと改めて考えると、その実態が何であるか分からなくなります。心を研究するのはコンピュータ科学でなくても、哲学、医学、法律、心理、認知科学、宗教その他諸々の分野で行われています。しかし、科学や工学では漠然と「心」を論じていても研究は先に進まず、そのとっかかりを探します。
 荒木先生のこのとっかかりは「言語」、「感情」、「倫理」、「ユーモア」、「常識」となります。どの項目も日常生活で普通に使っている人間の知能に関するものですが、いざコンピュータを目の前にして話を進めるとどれも厄介なテーマです。厄介だから研究のし甲斐があるももいえますが…
 「言語」はこれがあるので(使うので)人間である事を証明する強力なものです。人工知能が人間並みになるには言語能力を学習で獲得する必要があります。しかし、人間の幼児がどのようにして言語を獲得していくかは良くわかっていません。分かっていないものはコンピュータでシミュレーションもできない。人間の言語獲得についてもっと研究を進めて、コンピュータが自発的に言語を獲得していくようになれば、人間のパートナーとなる人工知能も期待できます。講義では従来の会話処理のシステムはつまらなくて、3回も応答を繰り返せば(人間の方が)飽きてきて、さらにコンピュータを相手に会話するのは苦痛になる、といった紹介もありました。
 現在行われている言語処理は、既にある言語(文献)の膨大なデータ(ビッグデータ)を高速に処理する事で、新しい研究分野を拡大しています。WEBには日々刻々と書き込みがあります。これらをネットワーク技術で検索することが可能になってきています。倫理をコンピュータに教え込む段で、多くの人が支持している考えをWEBから抽出してくる方法も可能性の一つとしてあります。
 荒木先生はデモとして、会場から先生の研究室のサーバーにアクセスして、キーワードを入力し、その時点でのWEBの文章をかき集めて多くの人の考え方の統計を表示して見せてくれました。例えば「不倫」と入力して、それが道徳的かどうかを抽出した例では、半数以上は道徳的であるとの結果です。これは普通に考えられている結果から大きく外れます。WEBに書き込まれた文章を、フィルターをかけずに取り込んでくるとこのような結果にもなり、WEBでの大多数の意見から「倫理」の基準を見つけるのは難点がある例です。
 ともかく自我に目覚めるような人工知能が出現しそうになる前に、倫理をコンピュータに埋め込む必要性は言を待ちません。荒木先生の講義では、人類を超える知性体として宇宙人と進化した人工知能が考えられ、宇宙人については「倫理」云々といっても致し方ないけれど、これから人類が進化させていく人工知能は未発達(幼児)の段階で倫理を教え込む可能性があるので救われ、そうすべきである、とのお話でした。ただ、倫理といっても単純なものではなく、アシモフの単純な「ロボット三原則」を例に、困った事態を引き起こす例の説明がありました。
 「感情」というテーマも掴みどころがありません。「喜怒哀楽」で簡単に片づけている感情も、カテゴリー分けにすればさらに多くの感情があります。国や文化の相違で感情は異なるものか、人間以外の動物にも感情はあるのか、「感情」と「理性」は別物のように扱われているけれど、果たしてそうなのか、等々と感情を持たせた人工知能実現には感情そのものの研究が必要です。対話型人工知能が人間と同様、対話を続けたくなるには感情がなければならない、というのはその通りであると思われます。倫理も感情があってこそ意味のあるもので、心の根っこには感情が巣くっています。「心」=「情」の等式が成立する状況も多々あり、これからの人工知能には「情(なさけ)」が必要です。人間と対戦する碁の人工知能が、相手棋士が人類の名誉を一身に背負って戦っているのなら、ここでは負けてやろうか、なんて考えたら立派なもので、人間に近づいた人工知能です(筆者の考え)。
 「ユーモア」と人工知能の関連では、荒木先生の研究室ではユーモアを作り出すシステムの研究を行っています。WEBから検索語で拾ってきた単語を組み合わせて駄洒落を作ったり、コントを作ったりします。荒木先生がNHK番組に出演して、コンピュータと人間のユーモア作者とユーモアで対戦した時の紹介もありました。この時困ったのは放送の禁止用語で、WEBには下ネタが溢れていて、そこから拾ってコント等を作成すると、面白いものは出来ても、放送禁止用語のフィルターで除かれて、面白いものが捨てられてしまうということです。
 「常識」を人工知能用に扱うほど「非常識」なことはないようです。先生の著作にも紹介されている例で、「次郎の兄は太郎です」、「太郎の兄は次郎です」の二つの文章を人工知能に与えたら、人工知能は混乱するかと思っていたら、「太郎、次郎、太郎」の三人兄弟だと理解したそうです。兄弟間では同じ名前をつけないという人間の常識が、人工知能では働かなかった事になり、人工知能を前にした人間の常識の盲点です。
 人工知能の意識と自我の問題になるともう哲学の領域です。でも、いずれ(今でも)人工知能は自我に目覚めるのか、という問題は研究されています。2045年には人工知能が人間の知能を超えるだろうという「シンギュラリティ」の問題もあります。個人的に言えば、筆者はこの「2045年問題」を目の当たりにすることはないでしょう。
 今回の講義を聞いて、前掲の荒木先生の著書を一読すれば、人工知能の研究の現状と抱えている問題を垣間見ることができ、この分野では門外漢にも読める内容なので、購読をお勧めします。
 出席者は13名でした。



2・16(その2)心持つ 人工知能 謎多しA.jpg

(講義中の荒木先生:画像「クリックでパノラマ写真)

荒木先生と講義風景A.jpg
(講義風景)

心を交わす人工知能A.jpg
(心を交わす人工知能)
posted by esre at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | eシルクロード大学

2017年02月06日

eSRU第12期第2講案内

eシルクロード大学(eSRU)第12期第2講案内です。

日時:2017年2月16日(木)18:00〜19:30
講師:北大情報科学研究科メディアネットワーク専攻教授 荒木健治氏
演題:「心を交わす人工知能」
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:
 2016年に出版された荒木教授の共著に書かれている内容を引用して、人工知能の入門的講義になります。同書の帯にある「言葉を覚え、感情を理解し、善悪を判断し、ユーモアを交えながら、常識を踏まえて人間とコミュニケートする人工知能。そんな未来のAI技術に向けて、いま研究はどこまで来ているのか。」について語っていただきます。
posted by esre at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | eシルクロード大学