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2018年05月24日

eSRU第13期第5講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第5講は
2018年5月17日(木) 18:00〜19:30、
講師に(株)ACTNOW代表取締役穴田ゆかさんをお迎えして、
「いつでも誰でも挑戦できる!〜クラウドファンディング実践事例〜」
の演題でお話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場U-calaでした。

 最初に、赤平市でお仕事をしておられて、札幌に移り現在の仕事に就かれた穴田さんの簡単な自己紹介がありました。ACTNOW社の親会社はクリプトン・フューチャ・メディア(株)で、同社の伊藤博之社長には以前eSRUでお話していただいた事があります。

 クラウドファンディングはネットを介しての資金集めで、ネットだとCloud(雲)かと思っていたらCrowd(群衆)であると教えられました。この多くの人から寄付や資金を募る方法は、インターネットの技術を脇に置くと、新しいものではなく、日本では鎌倉時代から行われて来た「勧進(かんじん)帳」や「無尽(むじん)」に通じるものです。

 世界的に見てもアメリカの自由の女神像の台座部分の建設資金はアメリカ国民の寄付によるもので、6か月で10万ドルが集まったといわれています。フランスのルーブル美術館のサモトラケのニケの修復と大階段の改修のために目標額を100万ユーロに設定して2015年現在6,700名から資金が提供されています。

 クラウドファンディングの仕組みはまず何かを成し遂げたい挑戦者(ACTOR)を応援する仕組みです。挑戦者自らが多くの人に資金の応援を要請するのは、手間や労力がかかるので、プロジェクトの内容をACTNOW社(クラウドファンディン会社)に投稿します。会社の審査通過後そのプロジェクトが会社のHPに掲載されます。このHPを見て共鳴者(AUDIENCE)からの資金支援や応援が会社を通して挑戦者に渡ります。資金等を受け取った挑戦者はプロジェクトの実行と並行して共鳴者にお返し(リターン)を贈ります。資金調達以外に販路開拓やプロジェクトのプロモーションもあります。

 クラウドファンディンの成功のコツとしては、集めたい金額と集められる金額は一致しない点を事前に理解し、募金金額設定を上手く設定する事があります。挑戦者のPRが資金集めに一番効果が大きいので、プロジェクトを公開したら挑戦者がPRに努力するのが成功への近道です。プロジェクトの内容が伝わりにくいものは資金集めの途中でも見せ方、伝え方を常に再検討する事です。

 成功の三分の一ルールというのがあります。プロジェクトの目標金額の最低1/3は自分の直接の知り合いから集めます。残りの金額の内1/3は自分の友人・知人の友達、さらに残りの1/3は新たらしい共鳴者です。

 クラウドファンディンの性格による種別分けの解説がありました。まず寄付型で商品・サービスの見返りの無い寄付型があります。購入型は金銭以外の作品・商品・サービスのリターンがあります。さらに株や事業の利益配分をリターンとする金融型があります。ACTNOW社は現在のところ金融型は扱っていません。クラウドファンディンの市場は拡大しており、国内で最も扱う資金の大きいのが金融型で、2016年で推定380億円超、続いて購入型の推定90億円超、寄付型の推定4億円で合計480億円弱です。これに対して国外では340億ドル超(2015年)で、桁が二桁ほど違っています。

 クラウドファンディンにおける資金の受け取り方は、目標金額に達した場合のみ支援金の受け取りとリターンの発送を行うAll or Nothing方式、目標金に達しなくてもプロジェクトを実行するAll in方式、目標金額を定めず災害時の募金のようなFree Gaol方式があります。ふるさと納税は公共性の高い寄附の性格が強い自治体のクラウドファンディとみなすこともできます。

 クラウドファンディンを対象と目的としては、個人なら夢の実現や目標への挑戦、企業であれば売上げの確保や顧客獲得、民間団体であればマーケティングやプロモーション、公共機関であれば地域の問題解決や社会的課題解決が考えられます。

 ACTNOW社が手掛けて来た具体的事例の紹介がありました。十勝を世界に発信するための短編映画製作、羅臼町での洋菓子つくりや道の駅の羅臼ブランド商品開発、天売島でのゴミ拾い活動、札幌市での演劇団体の舞台装置購入やお茶カフェ開業資金集め、身障者用スキー開発費用や遠征費用等々の紹介がありました。

 最後にクラウドファンディンにとってもっとも重要な要素は、プロジェクト実行者やプロジェクトに係る人、それを応援しようとする人が共感を持てるものである事だとの解説がありました。

 この講義報告書作成者でeSRUの世話人の現在進行中のプロジェクト「北海道各地のマンホールの、全球パノラマ写真集『爪句@マンホールのある風景』を出版したい」の紹介(ACTNOW社のHP(http://actnow.jp/))もあり、それに基づいた質疑応答も行われました。

 出席者は8名でした。

eSRUで講義中の穴田さんA.jpg
(講義中の穴田さん)

ACTNOW社のHPの現在進行中の応募プロジェクトA.jpg
(ACTNOW社のHPの現在進行中の応募プロジェクト)

eSRUで講義中の穴田さん(パノラマ写真)A.jpg
(講義風景、ここをクリックするとパノラマ写真
posted by esre at 05:06| Comment(0) | TrackBack(0) | eシルクロード大学
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