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2018年12月31日

eSRU第13期第12講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第12講は
2018年12月20日(木)18:00〜18:30
講師に(有)サイレントシステム社長中本伸一氏をお招きし、
「携帯電話はなぜ通信できるのか?」のテーマで講義を
行っていただきました。場所はいつものユビキタス協創広場 U-cala
でした。なお講義はいつもより短い時間で終わらせ、講義後
同会場で忘年会を行いました。

 中本氏はいわゆるマイコン時代から42年間以上の長きにわたってコンピュータ技術や無線通信技術に携わって来ており、現在も現役の技術者です。学生時代にゲーム会社を起業し、幾多の経験を重ね、技術士(情報工学部門)の資格を得て、ネットワークセキュリティやクラウド活用の技術コンサルタントを行っています。マンションの一室で一人の工場を稼働させ、組み込み機器や通信機器の設計から生産、製品の販売まで行っています。

 今回は講義時間が短く、ごく分かり易い内容の講義ということで、スマホに採用されている無線通信技術の原理的な部分の解説になりました。1980年代以降、無線機器はマイコンの登場により劇的な変化を遂げて来ています。マイコン出現以前の無線機器はコイルやコンデンサーの大きさや性能が小型化や高機能化への制約になっていました。マイコンによる数値処理、デジタル信号処理が通信機器を質的に変化させ、小型化、高機能化をもたらしました。

 講義では通信の原理を、電波の信号波形の発生から始まる説明があり、オイラーの指数関数の三角関数展開式の紹介がありました。フーリエ変換やハミングの名前も出てきました。波動を表現する指数関数に現れる虚数単位 i が座標軸の回転を表す回転子である事の説明があり、オイラーの指数関数が三次元座標では螺旋として表現でき、同じ周期の螺旋で観測する事により、多数(無数)の螺旋から唯一の螺旋を選び出せることが周波数抽出の原理である事の図的な説明がありました。

 ソフトウェアで電波のデジタル処理する技術を発展させた企業がスマホの電波処理では優位になって、世界的にはQualcomm、Intel、Samsung、Huawei、Appleが市場を席捲していて、残念ながら日本企業はその後塵を拝しているとの事です。その他スマホの無線技術を支えるものとして、エラー訂正、スペクトラム拡散、チップアンテナ、低ノイズ部品等々があるとの紹介がありました。

 結論として無線技術は国家の存亡にも関わる重要基幹技術であり、日本が技術立国として世界の国と伍していくためには数学や無線の基礎教育と基礎研究に力を入れるべきとの事でした。

 なお、中本氏は北大病院で大手術を受け、退院直後の講義でした。経験した手術に関する余談もあり、IT技術の急速な発展に劣らず、医療の世界でも革新的技術が発展しているとの事でした。

 講義の後は各自持ち寄った飲み物、食べ物でささやかな忘年会となり、今年の感想や来年の抱負の披露がありました。出席者は10名でした。

講義中の中本氏1A.jpg
(講義中の中本氏)

講義中の中本氏2A.jpg
(講義中の中本氏)

12・20eSRU忘年会A.jpg
講義後の忘年会・ここをクリックでパノラマ写真

12・20(その3)虚数i 聞いた後には 忘年会A.jpg
講義後の忘年会・ここをクリックでパノラマ写真
posted by esre at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | eシルクロード大学
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