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2018年07月02日

eSRU第13期第7講案内

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第7講案内です。

日時:2018年7月19日(木) 18:00〜19:30
講師:HBCラジオ・パーソナリティ 田村美香氏
演題: 「ラジオパーソナリティの手作りイベント「ミカ・フェス」の軌跡」
場所:ユビキタス協創広場U-cala
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:イベント企画の経験・実績のない単なるラジオパーソナリティ田村美香が自前で立ち上げたイベント「ミカ・フェス」の歴史を紹介します。
 そもそもがラジオ・リスナーとの交流の場を持ちたいと、単なる思い付きからスタートしたイベントが、試行錯誤の果てに今や募集と同時にソールドアウトする人気イベントになるまでの汗と涙の物語です。
 ボツ企画の数々から企画者自身が学んだ成功のポイントとは?
<田村美香氏HP> http://tamuramika.jp/?page_id=6
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eSRU第13期第6講

eシルクロード大学(eSRU)第13期第6講は
2018年6月21日(木) 18:00〜19:30
講師に特定行政書士 松岡京子さんをお迎えして、
「家族信託とは〜財産を(守る)(活かす)(遺す)新しいかたち」の
演題でお話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場U-calaでした。

 最初に、旧北海道拓殖銀行に勤務され、その後、特定行政書士として活躍されている松岡さんの簡単な自己紹介がありました。

 まず、最近新聞等で目にする「家族信託」の説明がありました。「信託」というと、「投資信託」とか、信託銀行というのがまず思い浮かびますが、「家族信託」の「信託」は全く違うものとのことです。どこが違うかというと、今まで信託というと、主に「商事信託」(「営業信託」)で、信託銀行や信託会社が、信託報酬を得るために業務として行っているもので、信託業法の制約を受けています。

 これに対し、「民事信託」は、財産を管理する人が、信託報酬を得ないで行う信託、つまり非営利にやっているので、信託業法の制限を受けなくなりました。財産を管理する人は、個人でも法人(一般社団、株式会社等)でも誰でもなることができます。つまり、民事信託は、信託銀行や信託会社が行うべきものではなく、一般の人が「財産管理の一手法」として利用できる仕組みで、大変身近なものになったとのことです。

 これは、信託法の大改正により実現されました。信託法という法律は、大正時代にできた法律で、金融商品としての性質を持ち、信託銀行等が取り扱う資産運用としての活用が主流でしたが、85年ぶりの大改正で、金融商品ではなく一般の人も使える財産管理の手法として利用しやすくなったとのことです。平成19年9月30日施行で、まだ10年経っていない新しい制度です。

 それでは、財産管理を誰に任せたらいいのか?という問題が出てきます。読んで字のごとく「信じて託す」相手として、最もふさわしいのは、自分の家族・親族(もっと言いますと、揉めていない家族関係が良好である)家族・親族に財産管理を任せる仕組みが、「家族信託」です。最近注目を集めているのは、この家族信託を、高齢になった場合、またはお子さんに障がいがあり親亡き後の心配がある場合の財産管理として、とても有効ではないかということで色々な場合に活用されていることに着目されたからのようです。確かに高齢になった場合、「終活」という言葉に誰しも関心を寄せているかと思います。現代の超高齢化社会においては、「長寿リスク」と「資産凍結リスク」という2つのリスクのことをちょっと考えておかなければならないとのことです。

 一つ目の「長寿のリスク」は、長寿が大変喜ばしいことと、手放しで喜べないのは、確かに実感としてあります。老後にどれだけお金が必要になるか、まったく予測ができないので、元気なうちに自分で思う存分使いたくても使えない。また、子や孫にあげたくてもあげられないというような悩みを抱えてしまいます。

 2つ目の「資産凍結リスク」で、認知症などで判断力が低下すると、定期預金が解約できない、自分名義の土地・建物を売却することが出来ない。 どのように対策を立てておこうか頭の痛い問題です。
 
 そこで家族信託の出番になり、今回は、『本人及び本人死亡後の配偶者の生活を守る』例として、山田さんという架空のお宅を例にとって説明がありました。

 登場人物は、夫:父郎さん、その妻:梅子さん、長男:子太郎さん、長女の4人家族です。
 設定は、
 夫:父郎さんは自分名義の自宅土地・建物と2千万の預貯金を持っています。
 妻:梅子さんは認知症になり、3年前から、施設に入所しています。
 子供:子太郎さん、長女は、二人とも、別に市に住んでいて、既に自宅も持っています。
 父郎さんは、妻梅子さんが施設に入所してから3年間、一人で頑張って生活してきましたが、身体が衰えてきて自宅での一人暮らしは辛くなり、数か月前に施設に入居し、自宅が空家になっています。

 介護施設に入居すると、一ケ月約20万かかるとのこと。(勿論施設によって、金額は様々でしょうけど)父郎さんと、梅子さんの二人になると、月40万になります。40万の出費はかなり大変で、年金で賄えない部分は、預貯金を取り崩していくことになりますが、なるべく現金は手元に残しておきたい。今後、父郎さんの空家になった自宅を売却して、介護費用に充てたいと長男と長女が考えました。最近の父郎さんの言動を考えると、何となく認知症の初期症状かと思われることもあり、長男、長女の心配が増しています。

 この場合、父郎さんが自宅を売却できるでしょうか?勿論、自分で判断出来る間は、父郎さんが自分の自宅を売却することは十分に可能です。実際の父郎さんの気持ちとしては、今すぐ自宅を手放すのは、ちょっと寂しいですし、面倒な手続きは長男に任せたいと思っています。

 家族信託契約で、この心配に対策をたてます。父郎さんが委託者(財産を持っている人)が長男:子太郎さんを受託者として(財産の管理を行う人)と信託財産を父郎さんの自宅として家族信託の契約を結ぶと心配の解消に繋がります。

 信託財産は、委託者から独立した別の財産という性質を持つ為、通常不動産を売る場合、持ち主の同意がないと売ることはできませんが、委託者が意思を表示することが不可能になってしまった場合でも、財産の管理を任された受託者が売ることができます。長男:子太郎さんが適当な時期に信託財産となった自宅を売却し、そのお金で毎月の父郎さん(と梅子さん)の施設費を払っていくことができるす。父郎さんの健康状態に左右されなくなりますので、父郎さんが認知症になり判断能力がなくなっても、長男子太郎さんの判断により、子太郎さん一人で父郎さんの自宅を売却し、現金化することが出来ます。

 何故、こういうことが可能かというと、父郎さんが持っている父郎さんの自宅の所有権とは、管理権と受益権の2つから成り立っているからです。管理権は、不動産の管理・売却等が出来る権利で、受益権は経済的な利益を得る権利です。今回、受益権は父郎さんが持ち続け、管理権だけを子太郎さんに移すという考え方なので、自宅の売却資金は父郎さん(と梅子さん)の為に使っていくことができるのが、生前贈与とも違うところです。父郎さんは、自分が亡くなった後、財産を誰に渡すのかも、家族信託で決めることができます。 まずは、長男子太郎さんに渡し、その後子太郎さんの子供に渡すことも、決めておくことができます。

 老後の安心のためには、遺言書、後見制度、家族信託が3つの柱になるようです。どの制度を活用していくかは、各家庭により事情が異なるでしょうが、上手に組合せていくことにより、安心な老後を実現することが出来るようです。

 その後、遺言書、後見制度の実際の活用場面の話がありました。質疑応答に移り、金融機関に長年勤務されたSさんからも色々なアドバイスを頂き、皆さん待ったなしの老後の問題を少しは身近に感じたのではないでしょうか?

出席者は13名でした。

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(講義中の松岡さん)

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(講義風景)

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(講義スライド)

6・21(その3)契約で 家族に託す 老後なりA.jpg
(講義風景のパノラマ写真:ここをクリック
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2018年06月01日

eSRU)第13期第6講案内

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第6講案内です。

日時:2018年6月21日(木) 18:00〜19:30
講師:特定行政書士 松岡京子氏
演題: 「家族信託とは〜財産を(守る)(活かす)(遺す)新しいかたち」
場所:ユビキタス協創広場U-cala
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:長寿社会になり、喜ばしい反面、誰もが長生きリスク、認知症のリスクを抱える時代になってきました。家や土地等の資産や預貯金を活かしながら、自分のため、配偶者のため、または子供の為に使っていく方法として、家族信託が今注目されております。遺言書、後見制度も含め、老後の備えとしての家族信託について特定行政書士の松岡京子氏にお話を伺います。
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2018年05月24日

eSRU第13期第5講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第5講は
2018年5月17日(木) 18:00〜19:30、
講師に(株)ACTNOW代表取締役穴田ゆかさんをお迎えして、
「いつでも誰でも挑戦できる!〜クラウドファンディング実践事例〜」
の演題でお話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場U-calaでした。

 最初に、赤平市でお仕事をしておられて、札幌に移り現在の仕事に就かれた穴田さんの簡単な自己紹介がありました。ACTNOW社の親会社はクリプトン・フューチャ・メディア(株)で、同社の伊藤博之社長には以前eSRUでお話していただいた事があります。

 クラウドファンディングはネットを介しての資金集めで、ネットだとCloud(雲)かと思っていたらCrowd(群衆)であると教えられました。この多くの人から寄付や資金を募る方法は、インターネットの技術を脇に置くと、新しいものではなく、日本では鎌倉時代から行われて来た「勧進(かんじん)帳」や「無尽(むじん)」に通じるものです。

 世界的に見てもアメリカの自由の女神像の台座部分の建設資金はアメリカ国民の寄付によるもので、6か月で10万ドルが集まったといわれています。フランスのルーブル美術館のサモトラケのニケの修復と大階段の改修のために目標額を100万ユーロに設定して2015年現在6,700名から資金が提供されています。

 クラウドファンディングの仕組みはまず何かを成し遂げたい挑戦者(ACTOR)を応援する仕組みです。挑戦者自らが多くの人に資金の応援を要請するのは、手間や労力がかかるので、プロジェクトの内容をACTNOW社(クラウドファンディン会社)に投稿します。会社の審査通過後そのプロジェクトが会社のHPに掲載されます。このHPを見て共鳴者(AUDIENCE)からの資金支援や応援が会社を通して挑戦者に渡ります。資金等を受け取った挑戦者はプロジェクトの実行と並行して共鳴者にお返し(リターン)を贈ります。資金調達以外に販路開拓やプロジェクトのプロモーションもあります。

 クラウドファンディンの成功のコツとしては、集めたい金額と集められる金額は一致しない点を事前に理解し、募金金額設定を上手く設定する事があります。挑戦者のPRが資金集めに一番効果が大きいので、プロジェクトを公開したら挑戦者がPRに努力するのが成功への近道です。プロジェクトの内容が伝わりにくいものは資金集めの途中でも見せ方、伝え方を常に再検討する事です。

 成功の三分の一ルールというのがあります。プロジェクトの目標金額の最低1/3は自分の直接の知り合いから集めます。残りの金額の内1/3は自分の友人・知人の友達、さらに残りの1/3は新たらしい共鳴者です。

 クラウドファンディンの性格による種別分けの解説がありました。まず寄付型で商品・サービスの見返りの無い寄付型があります。購入型は金銭以外の作品・商品・サービスのリターンがあります。さらに株や事業の利益配分をリターンとする金融型があります。ACTNOW社は現在のところ金融型は扱っていません。クラウドファンディンの市場は拡大しており、国内で最も扱う資金の大きいのが金融型で、2016年で推定380億円超、続いて購入型の推定90億円超、寄付型の推定4億円で合計480億円弱です。これに対して国外では340億ドル超(2015年)で、桁が二桁ほど違っています。

 クラウドファンディンにおける資金の受け取り方は、目標金額に達した場合のみ支援金の受け取りとリターンの発送を行うAll or Nothing方式、目標金に達しなくてもプロジェクトを実行するAll in方式、目標金額を定めず災害時の募金のようなFree Gaol方式があります。ふるさと納税は公共性の高い寄附の性格が強い自治体のクラウドファンディとみなすこともできます。

 クラウドファンディンを対象と目的としては、個人なら夢の実現や目標への挑戦、企業であれば売上げの確保や顧客獲得、民間団体であればマーケティングやプロモーション、公共機関であれば地域の問題解決や社会的課題解決が考えられます。

 ACTNOW社が手掛けて来た具体的事例の紹介がありました。十勝を世界に発信するための短編映画製作、羅臼町での洋菓子つくりや道の駅の羅臼ブランド商品開発、天売島でのゴミ拾い活動、札幌市での演劇団体の舞台装置購入やお茶カフェ開業資金集め、身障者用スキー開発費用や遠征費用等々の紹介がありました。

 最後にクラウドファンディンにとってもっとも重要な要素は、プロジェクト実行者やプロジェクトに係る人、それを応援しようとする人が共感を持てるものである事だとの解説がありました。

 この講義報告書作成者でeSRUの世話人の現在進行中のプロジェクト「北海道各地のマンホールの、全球パノラマ写真集『爪句@マンホールのある風景』を出版したい」の紹介(ACTNOW社のHP(http://actnow.jp/))もあり、それに基づいた質疑応答も行われました。

 出席者は8名でした。

eSRUで講義中の穴田さんA.jpg
(講義中の穴田さん)

ACTNOW社のHPの現在進行中の応募プロジェクトA.jpg
(ACTNOW社のHPの現在進行中の応募プロジェクト)

eSRUで講義中の穴田さん(パノラマ写真)A.jpg
(講義風景、ここをクリックするとパノラマ写真
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2018年05月01日

eSRU第13期第5講の案内

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第5講案内です。

日時:2018年5月17日(木) 18:00〜19:30
講師:(株)ACTNOW代表取締役 穴田ゆか氏
演題: いつでも誰でも挑戦できる!〜クラウドファンディング実践事例〜
場所:ユビキタス協創広場U-cala
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:クラウドファンディングとはどんな仕組みでどのようにして利用できるか、実践の事例を参考して解説を行っていただきます。講義前にACTNOW社のHP(http://actnow.jp/)をご覧いただくとより理解が深まります。実践例としてeSRUの世話人の現在進行形のプロジェクト「北海道各地のマンホールの、全球パノラマ写真集『爪句@マンホールのある風景』を出版したい」の紹介も予定されています。
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2018年04月21日

eSRU第13期第4講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第4講は
2018年4月19日(木) 18:00〜19:30、
講師にNPO法人北海道雪崩研究会理事松浦孝之氏をお迎えして
「雪崩のメカニズムを如何に登山者やスキーヤーに伝えるか〜那須雪崩事故から学ぶ〜」
の演題でお話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場 U-calaでした。

 最初に松浦氏の自己紹介がありました。元小学校の教諭で退職時は厚別東小学校長でありながら、登山歴は40年に及び、マッターホルンやモンブラン等の世界的に有名な山々の登頂経験があるそうです。また、雪崩講習会を1994年から開講し、講師も24年間行っており、日本雪氷学会の会員で北海道の雪崩学の第一人者であるとのことです。ニトヌプリ雪崩や尻別岳雪崩事故調査を行ったことがあるそうです。同氏が理事を務めるNPO法人北海道雪崩研究会では、雪崩の発生メカニズムから積雪の安定性を調べて雪崩リスクを判定、さらには雪崩トランシーバ(‘雪崩ビーコン)の実践的の講習会を行っているとのことです。

 先ず平成29年3月27日に発生した那須雪崩事故の事例に基づいた具体的な検証結果についての解説がありました。事故の概要は下記のとおりです。
・「春山の講習会」を7校合同の講習会として開催
・生徒51名、引率教員11名
・死亡8名(教員1名を含む)、重傷2名
・雪崩発生場所は斜面40度で下でも38度程度あり、雪崩が発生しやすいと考えられる場所
・樹林帯を登ったが事故現場の上方には木が生えていない
・雪崩が発生する可能性があるかを調べる弱層検査は生徒が行った
・下見は3/11、事故発生3/27の2週間前であった
・気象台が「雪崩注意報」を発令していた

 那須の雪崩事故の検証委員会の報告の概要は以下のようなものです。
「事故の課題 経験則から安全だと思った」
1 講習会は安全でなくてはならない
  登山のリスクや場所の担保
2 高校生の部活における強制性の課題
  生徒と親が「参加する」決定プロセス
3 指導する講師の課題
  学校の教師はプロガイドではない
4 山岳の雪崩管理と認識
  茶臼山・過去の雪崩の例
※自然発生雪崩か人為的雪崩かは判明しなかった

 問題点(事故原因)と考えられることとしては以下の点が挙げられます。
 ・講習会の場所は冬山状態なのに「春山の講習会」として開催された
 ・事故を想定していない(シャベル、プローブ、ビーコン等の装備なし)
 ・荒天の際の代替案等も、事前に検討されてなかった
 ・最終的には主催した県高校体育連盟が責任を持つが、現場の責任者が曖昧で安全管理について十分に配慮した責任ある行動をとり得なかった可能性がある
 ・一部の生徒が教員の従わず、先に登っていった
さらに、
 ・教員が引率=強制性があると認識する問題
 ・水泳の指導のような感覚で、教師が何でもできると思ってしまった?

 実際に発生した雪崩の2つの動画を見せていただきました。1つの動画は撮影者が雪崩に巻き込まれていくものでした。撮影者は見通しの良いところから雪崩を撮影するので、雪崩に巻き込まれるリスクが高いとのことです。
 
 ただし、栃木県教育委員会は「一律に禁止する措置は取らず、雪崩発生の危険性がないところに限って活動を認める」としたことは評価されるものであるとのことです。

 カナダの雪崩事故の例からの教訓の話がありました。
カナダで2003年7名の高校生が死亡した雪崩事故が発生したが、全員が雪崩トランシーバ、ビーコン、シャベル、ゾンデ棒(プローブ)を携行し、さらに事故発生直後に衛星電話で救助要請を行った。5分後に1名救出し、40分後に10名の救助隊員がヘリで到着して、40名全員を80分後に掘り出した。安全対策として、その後も登山講習中を中止するのではなく、より安全が確保されるところで訓練を行うものとした。(那須の雪崩事故では救助隊は2時間後に到着し、それまでの間は手で掘り出したが顔を掘り出すことがやっとだったとのことです。)

 事故後カナダでは学校における登山講習会の試みが続けられ
・親に「インフォームドコンセント」・「情報提供」を行う
・カナダのマウンテン・ガイド協会を通じて認定された指導者が学校グループを指導する
・安全性に焦点を当てたカナダ雪崩センターを作る

 日本の雪崩対策等の問題点としては
 ・気象台が雪崩注意報を出している程度であり、それも山岳ではなく平地に対するものである
 ・雪崩注意報は頻繁に発令されるため、注意意識が低下している
 ・雪崩事故の発生現場の状況が共有されていない
 ・雪崩のメカニズム等が山岳部等に所属していない登山者やスキーヤーに伝わっていない

 25年前の雪崩学の現状としては
 ・基本的に雪崩事故対策として役に立たない
 ・弱層の強度を測り、積雪の安定性を評価する傾向
 ・事故は主に登山者であり冬山のセオリーが強調され経験主義

 茶臼岳の雪崩事故のお話があり、平成22年3月27日に引率の教員が雪崩に巻き込まれ、50〜60m流された。この事故の時には弱層テストはしていなかったとのことです。現地では過去にも雪崩事故があったとのことです。

 情報共用の実践を行っている紹介がありました。北海道山岳雪崩事故WEBデーターベースの構築を行っており、国土地理院の地図を用いることで三次元的に雪崩事故発生現場を知ることができるとのことです。
http://kenkyu.h-nadare.com/?page_id=407 (北海道山岳雪崩事故WEBデーターベースのURL)

 海外では15分以内に救助することにより生存率が高くなることが知られているが、日本にはそのような情報はないとのことでした。日本海側の雪は湿っていて重いことが多いことから窒息死に至るまで短く、低温で軽い雪では18分程度大丈夫かもしれないとのことでした。このような検証も日本ではされてないとのことです。

 雪崩トランシーバ(雪崩ビーコン)の紹介がありました。雪崩トランシーバはアンテナが1本・2本・3本とそれぞれの世代に対応しており、最新の3本アンテナの製品ではDSPが搭載されているとのことでした。雪崩トランシーバの仕組みはメーカーが公開されておらず、使いこなすためには経験と訓練が重要であるとのことです。3本アンテナうち一番短いアンテナは近傍であることを知るためでもあるそうです。
雪崩トランシーバで探索したのちはプローブによって遭難者を捜索して、そこを掘ることになるが手では無理であり、必ず携行したシャベルを使用する必要があるとのことです。バーアンテナを使用していることから磁力線の特性の知識も重要であるとのことです。1本アンテナの世代には3m偽のマキシマムと3mスパイクが発生して、捜索を難しくしていたとの話がありました。3本アンテナのものは、初心者でも使いやすいとのことです。

 多数回積雪安定性テストというのがあり、雪崩リスクを判断するため、シャベルコンプレッションテスト(CT)というものがあり、破断するまでのシャベルでたたく回数が少ないほど危険であるとのことです。その結果は例えば下記のように表記し、
CTE2SC@34cm
テスト名 回数 破談の特徴 破断した箇所の順となっているそうです。
さらに、松浦氏が自身でデータ収集を続けていきたいと考えており、雪のたまり方で異なることや凸状斜面と緩斜面の違いに注意が必要であるそうです。

 日本の雪氷学自体は国際的な水準にあるそうですが、雪崩に関する研究の事例は多くはないそうです。雪崩リスク3要素は、「暴露」・「脆弱性」・「雪崩ハザード」であり、その意味することを理解することが必要であるそうです。

 聴講者のコメントで、「北海道山岳雪崩事故WEBデーターベース」を高く評価するものがありました。

 出席者は8名でした。

講義中の松浦氏A.jpg
(講義中の松浦氏)

講義のテーマA.jpg
(講義のテーマ)

4・19(その3)熱弁で 雪崩啓蒙 普及なりA.jpg
(講義風景:ここをクリックでパノラマ写真表示
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2018年04月01日

eSRU第13期第4講案内

eシルクロード大学(eSRU)第13期第4講案内です。

日時:2018年4月19日(木)18:00〜19:30
講師:NPO法人北海道雪崩研究会理事 松浦孝之氏
演題:雪崩のメカニズムを如何に登山者やスキーヤーに伝えるか〜那須雪崩事故から学ぶ〜
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:那須の雪崩事故から雪崩教育の課題を探る
〇私たちの雪崩教育のあゆみ
 国際的標準に高まってきた雪崩教育プログラム
 末広がりな講習会システム
〇研究の一旦紹介
 北海道雪崩Webデーターベースの構築
雪崩トランシーバーのテスト
 ある斜面における多数回積雪安定性テストなど
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2018年03月20日

eSRU第13期第3講

eシルクロード大学(eSRU)第13期第3講は
2018年3月15日(木)18:00〜19:40、
講師に(株)共同文化社編集者長江ひろみ氏を
お迎えして「本を出版するという事」のテーマで
お話を伺いました。場所はいつもの
ユビキタス協創広場 U-cala でした。

 お話は長江さんが現在の職場に勤めるようになった経緯の自己紹介から始まりました。福祉関係の仕事をしていて、そこで習得した手話が生かせる職場であったのも転職のきっかけで、現在も共同文化社の親会社のアイワードの朝礼等で、障がい者の社員に手話通訳をしています。

 まず本の流通の仕組みのお話がありました。他の商品とは異なり、本は預かり販売(委託販売)で書店の棚に並べられ、売れた分だけ支払いが行われ、残りは返本となる仕組みです。このため利幅が薄くても商売になり、委託販売であるがゆえに多様な書籍を店頭に並べることができます。ただ、流通段階での取次は、書籍が売れなければ輸送コストだけが負担となり、現在多くの取次がその収益の悪化に苦しんでいます。出版市場は1996年をピークに下がり続けていて、ピーク時は2兆5千億円規模だったものが、2017年は1兆3700億円と推定されています。電子書籍は意外とまだ紙を席捲するほどではないそうです。

 本の商品としてのもう一つの特殊性は基本的に定価販売であるという点です。どの地域で、どの書店で買っても同じという事です。スーパーに置かれた品物のように「特売があるからあの店で買おう」ではない事です。ただ、市場は間違いなく縮小傾向にあります。書店の規模では3000坪という昨年オープンした蔦屋書店仙台泉店があります。札幌で売り場面積が今一番大きいのはコーチャンフォー新川通り店で2950坪、全国2位です。丸善ジュンク堂は1800坪、紀伊国屋書店札幌本店は1200坪となっています。

 本の出版商社は取次ともいわれます。トーハンと日販が最大手、次に大阪屋と続き、その外は規模が非常に小さいです。売り上げの7〜8割を占めていた雑誌が今売れないので取次も書店も経営が苦しく、地方の書店には本が届きにくくなっています。この業界では返本率の高さが最大の問題点といえます。

 ではどんな本が売れるかのお話をします。流行で一気に売って短命に終わる本よりは、年月を経ても価値が変わらない本が売れます。例としては、「頭の体操」は1966年に刊行された第1集が250万部という大ヒットでシリーズ化され、22集まで発売、その後BEST,セレクションなど精選集が刊行されました。シリーズ累計1200万部になります。

 話題になるのが売れ方につながります。本屋大賞、芥川賞、直木賞、異色の新井賞の受賞があれば一気に販売は伸びます。 三省堂のカリスマ書店員、新井見枝香さんは、ご自分の好みで勝手に「新井賞」として書店の棚に並べたら、これが評判になって売上げを伸ばした例もあります。
 
 著者が無名でも売れる本は売れる例としては、共同文化社のロングセラー『慟哭の谷』があります。慟哭の谷は1992年に初版刊行、以来20数年売れ続けています。現在7刷でトータル10000冊を超えます。2015年に文藝春秋の文春文庫版が出たため共同文化社本の勢いは落ちましたが、それまでは宣伝をしなくても年間200冊くらいは売れていました。熊の事件があったり、テレビで熊野事件の特集が組まれるたびに売れています。共同文化社の本で昨年一番売れたのは『ほっかいどう山楽紀行』です。

 自分が出版したいと思ったときに気をつける事を挙げてみます。まず、自分がどういう意図でどういう出版をしたいか明確にする必要があります。そうしなければ自分の希望を編集者に伝えることができません。読者にもわかってもらえない事になります。アドバイスを得る機会も逸します。この本を誰に読んでもらいたいのか。広く一般には、結果的には誰にも読まれない事になります。ベストセラーを狙うのでなければ、対象者は絞った方が確実に売れます。例としては藤女子大学の『多様性を活かす教育を考える七つのヒント』を『居場所のない子どもたちへ』として出版してほぼ完売となりました。
 
 出版社を選ぶ事も大切です。出版社にはそれぞれ得意不得意があります。郷土史に強い、とか印刷の色に定評があるとか色々です。自分の意図したことを本の形にしてくれる出版社か、販売力はあるか、作っただけで終わりになるのか、制作費用は妥当か、等と検討項目は多々あります。何社かに持ち込んで相見積もりを取ってみるのもよいでしょう。 

 著者と編集者の相性も大事な点です。人間なので相性の合う、合わないがあります。相性がマッチすれば相乗効果でコンテンツがよくなります。逆に合わないと満足のいく本作りにつながらない事にもなります。著者と編集者(出版社)が対等な関係が保てることが大事です。お金を出しているから自分は立場が上、とか編集者はプロであるから著者は言う事を聞いて当然、というのでは良い本はできません。編集者が自分の意図を汲んでくれようとしているか、適切なアドバイスがもらえるか、が重要です。文芸的なものは比較的得意だが科学系はダメと思っていても、編集者と最初は合わないと感じていても、本作りにかける情熱が双方にあれば乗り越えられることもあります。

 まとめますと、〇編集者の言いなりにならず、希望をはっきり伝える、〇編集者は出版のプロなのだからと編集者の言いなりにならない、〇自分が何をしたかったのかブレない。例えば、表紙案等でも、どっちでもいい、自分では決められないと人任せにしない。ただし、アドバイスに聞く耳は必要です。

 予算と出来上がりを見極める事にも留意しましょう。予算が潤沢にあれば自由度は高くなります。例えば、予算があれば校正のプロを雇って原稿の不備を補う事もできます。プロカメラマンの写真を表紙に使うとか、カバーに高い用紙を使って見栄えをよくする事もできます。上製本にしたり、ケース入りにする事も考えられます。しかし、予算には限りがあります。どこにお金をかけてどこを節約するか。例えば、内容に大きな違いがなければページ数を減らすのも手です。
    
 売るためにはどんな工夫が必要かの話もしておきたいと思います。作っただけで満足では本がかわいそうです。やはり他の人に読んでもらわなければ意味がありません。書店に並べたからといって売れるわけではありません。タイトルや情報発信が大事です。マスコミの利用も考えられます。最近の例を紹介しますと、 歌集『栴檀の木』は紀伊国屋札幌本店、丸善&ジュンク堂とアマゾンのみで市販で、450冊中、流通は50冊、一つの記事が出たことで10冊を超える直接注文がありました。書店からの追加注文もあり、ほぼ完売しました。

 受賞後に反響が大きかった例としては『占領下の児童出版物とGHQの検閲』があります。必要であれば高くても売れます。ただし、限られた部数をどう必要な人に届けるか?この例では著者が各学会、多方面に書籍を寄贈しました。その後2017年、第38回日本出版学会賞受賞につながりました。出版研究の分野において学術的な貢献を果たした評価を得ています。著者がメリーランド大学客員研究員として同文庫の書誌的整理・目録化の作業に直接従事した経験を活かし、膨大な量の一次資料を分析しています。そうした作業によってもたらされた本書は、文字通りの労作です。占領下におけるGHQの児童出版物に対する検閲の実態を明らかにした。また、本書における分析は、検閲を「する側」だけにとどまらず、「される側」である出版社側の動向についても詳らかにしています。とりわけ、自主規制によって改変された作品に関して、占領が終わった後になっても作品を改変したことが公表されず、作品の復元も行われなかったという事例は、単なる史実の提示にとどまらず、出版倫理上の問題提起としても重要な意味を持つものです。じわじわと現在も売れ続けており、完売の見通しで、今年、更なる受賞の知らせがありました。第53回日本保育学会保育学文献賞受賞で、今年の5月授賞式が予定されています。

 最後に長江さんが長年編集者としてかかわって来た爪句豆本シリーズの変遷についての紹介がありました。

 出席者は5名でした。

講義中の長江さんA.jpg
(講義中の長江さん)

慟哭の谷A.jpg
(共同文化社のロングセラー『慟哭の谷』)

『占領下の児童出版物とGHQの検閲』.JPG
(『占領下の児童出版物とGHQの検閲』の新聞報道)

3・15(その3)交差する 苦労とし甲斐 本作りA.jpg
(講義風景、ここをクリックするとパノラマ写真
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2018年03月06日

eSRU第13期第3講案内

eシルクロード大学(eSRU)第13期第3講案内です。

日時:2018年3月15日(木)18:00〜19:30
講師:(株)共同文化社編集者 長江ひろみ氏
演題:本を出版するという事
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:
〇自費出版と企画出版の違いは何か
 それぞれのメリットとデメリット
 現在は共同出版の形が主流
〇本の流通の仕組み
  本が読者に届くまで
〇現在の出版事情
  返本率の高さが最大の問題点
  忙しすぎる書店員
〇どんな本が売れるのか
  話題になる
   本屋大賞、芥川賞、直木賞、異色の新井賞 
  年月を経ても売れ続ける本
  流行で一気に売って短命に終わる本 
〇売るためにはどんな工夫が必要か
  昨年、共同文化社で一番売れた『ほっかいどう山楽紀行』
〇自分が出版したいと思ったときに気をつける事
  出版社を選ぶ
   自分の意図したことを実現してくれるところかどうか
   販売力はあるか 
   制作費用は妥当か 
  著者と編集者の相性も大事
   マッチすれば相乗効果でコンテンツがよくなる
   合わないと満足のいく本づくりにならない
   熱意があれば乗り越えられる
〇今後売れそうな企画は?
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2018年02月16日

eSRU第13期第2講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第2講は
2018年2月15日(木) 18:00〜19:30、
講師に(株)北海道チャイナワーク取締役矢野友宏氏を
お迎えして「クラウドファンディングで買って残そう特急車両」
の演題でお話を伺いました。場所はいつもの
ユビキタス協創広場U-calaでした。

 矢野氏は昭和47年(1972年)生まれ、インバウンドのコンサルタントを業務とする(株)北海道チャイナワークに勤める傍ら、北海道鉄道観光資源研究会の事務局次長でもあります。

 本年(2018年)1月1日午前0時から3月30日まで、「北海道・鉄道史の誇りである往年の「特急おおぞら」を国鉄色で未来へ。(https://readyfor.jp/projects/kiha183ozora)」というクラウドファンディングを立ち上げ、2月15日までで、737万円が集まっています。

 このプロジェクトで保存を目指している特急車両は、「キハ183系基本番台」という車両で、39年前の1979年に北海道向けに開発された、初めての特急用気動車だそうです。今年3月までに残っている5両がすべて廃車され、保存される予定が1両もないことから、ネットによる募金であるクラウドファンディングによって資金調達し、安平町に保存する呼びかけを始めました。

 1月29日までに、第1目標である610万円を集めることに成功し、2019年4月に開業する道の駅「あびらD51ステーション」にD51に並べて、1両保存することが決まりました。第2目標である1100万円に到達すると、道の駅とは別の場所にある「安平町鉄道資料館」の屋内に、風雨に晒されずに保存することができるとして、追加資金調達に挑戦しています。

 東日本大震災頃に日本でクラウドファンディングがスタートして約7年が経ち、寄付型、購入型、ある分野に特化する型など、さまざまサービスが誕生してきました。震災を契機に日本人の心の中にも、金銭的な見返りだけではなく、「感動」「共感」といった気持ちから、何かを支援したい、サポートしたいという行動をネットによって具体的に繋げる動きが大きな力を生むようになってきました。

 まもなく廃車が迫る貴重な車両を、第1目標である「道の駅」訪問者に親しまれる保存を達成したというニュースは鉄道ファンの熱意を感じました。第2目標である「鉄道資料館」への屋内保存成功を通じて、北海道の鉄道をさらに応援したいと締めくくりがありました。

 質問も色々ありました。紹介されたファンディングが「All or Nothing」方式のもので、最初設定したゴール(目標)まで期間内に寄付金が集まらなければ、寄付金を全額返してこのプロジェクトはご破算になります。現在は最初のゴールに到達したので、第二目標金額に向けて参加者を募っています。第二目標に到達しなかった場合でも、第一目標の1車両を保存して、追加として何をプロジェクトとして加えるかは自由であるそうです。

 ネットと既存のマスコミのメディアの資質を上手く利用して組み合わせると、ファンディングの成功率が上がる紹介もありました。ただ、マスコミに情報を流す時点で注意せねばならぬ事もありそうです。実際に車両をトレーラで運搬する日時情報が漏れると、写真撮影のため人が集まり作業に支障を来すので、このような情報は関係者だけの内輪の情報にしておくそうです。

 リターン(返礼品)の選定などについてもプロジェクトを促進させるようなものが良いようです。寄付者の名前を移設車両内に掲示するようなものには希望が集まるだろう、との紹介があり、鉄ちゃん、鉄子さんならそれもありかと思いました。

 矢野氏はインバウンドに関連した仕事をしていて、海外の鉄道愛好家を呼び込む仕掛けとして今回の車両保存プロジェクトが生かせるのではないかとのお話でした。安平町は新千歳空港から車で20分ほどの距離だそうで、距離的な優位性も生かせそうです。台湾には「安平」という地名と「追分」という漢字名が同じ駅があるそうで、将来的には同じ地名同士を介して姉妹提携的なことに発展する可能性もある話も出ていました。

 参加者は講師を含め5名でした。

講演する矢野氏A.jpg
(講演する矢野氏)

保存パンフレットA.jpg
(プロジェクトのパンフレット)

2・15(その3 )特急が 新道の駅 保存なりA.jpg
講義風景のパノラマ写真:キャプションをクリックするとパノラマ写真)
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2018年01月26日

eSRU第13期第2講案内

eシルクロード大学(eSRU)第13期第2講案内です。

日時:2018年2月15日(木)18:00〜19:30
講師:(株)北海道チャイナワーク取締役 矢野友宏氏
演題:クラウドファンディングで買って残そう特急車両
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:北海道・鉄道史の誇りである往年の「特急おおぞら」を国鉄色で未来へ。
https://readyfor.jp/projects/kiha183ozora
本年3月30日まで、キハ183系初期車を安平町の道の駅「あびらD51ステーション」
などに保存を目指すチャレンジについて、同プロジェクトを推進されている
矢野氏にお話を伺います。
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2018年01月19日

eSRU第13期第1講

 eシルクロード大学(eSRU)第13期第1講は
2018年1月18日(木) 18:00〜19:30、
講師に(株)INDETAIL代表取締役坪井大輔氏をお迎えして
「ブロックチェーン活用の今と未来」の演題でお話を伺いました。
場所はいつものユビキタス協創広場U-calaでした。

 最初に坪井氏の自己紹介と会社(INDETAIL)の紹介がありました。会社名は「神は細部に宿る」の精神を表しているとの事です。坪井氏は2000年に北海道工業大学(現北海道科学大学)応用電子工学科(三橋ゼミ)を卒業され、IT系企業を経て2012年に小樽商科大学大学院アントレプレナーシップでMBAを取得されました。

 同氏が代表取締を務める(株)INDETAILは2009年1月に設立し、ニアショア総合サービス事業として「ローカルベンチャーのローカルビジネスを構築する」との理念のもと、主に高度なWebサイトの構築、スマートフォンアプリ、さらに最近では仮想通貨ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンの活用に先駆的に取り組んだ事業展開をしているとのことです。なお、社員数は152名で外国籍の社員が多いことに特徴があるとのことです。

 現在はスマートファンが全盛ですが、ポストスマートフォンを世界中の企業が模索中であり、これは2019〜2024年頃に出現すると言われているとのことで、各社が競ってそれを実現するデバイスを開発しているとの紹介がありました。また、facebookやYahoo!の目的はデータの蓄積であり、現在データの取り扱いは下記のようになっているとのことです。
・ブロックチェーン: DATAの保管
・IoT: DATAの取得
・Cloud: DATAの蓄積
・AI: DATAの活用

 次の世代のスマートソサイエティとして、中央管理者を必要としないブロックチェーンがキーテクノロジーとなるとのことです。

 講演内容は大きく分けて4つありました。

1) なぜいまブロックチェーンなのか
 ブロックチェーンはP2Pの分散型台帳技術を活用しているため、中央管理者を必要としないにも関わらず極めて堅牢なシステムを実現していることに特徴があり、下記のような利点があるとのことです。
・時間の短縮
・コストの削減
・リスクの低減
・信頼の向上

2) ブロックチェーンの基本
 ブロックチェーンの仕組みの説明があり、ビットコインの場合にはPoW(プルーフ・オブ・ワーク: 仕事の証明)がハッシュ関数や暗号技術をベースにしており、最初にマイニング(採掘=ハッシュ値の計算)に成功したと宣言があったときに、他のマイニングを行うマイナーが遡って7つのブロックを正しいとの合意が形成されると、新しいブロックとして追加されるとのことです。

 ブロックチェーンにはパブリック型とプライベート型があり、ビットコインはパブリック型ブロックチェーンの典型的なものであるそうです。現在企業などがデータ管理のために研究・開発を行っているものはプライベート型です。プライベート型は管理者が参加者を選択可能するものであり、ビットコインのようにブロックチェーンをそのまま適用しているわけではないとのことです。ブロックチェーンの場合には悪意を持った参加者が多数いることを想定しているのに対して、プライベート型の場合には善意の参加者であることを基本としているとのことです。このことにより、下記の利点があることが紹介されました。
・プライベート型は管理者が参加者を選択可能
・ノード運用者への手数料が不要
・マイニングが不要
・取引速度が高速

3) 話題の「ICO」について
 ICO(新規仮想通貨公開)が話題になっているが、日本ではまだ事例はないものの海外では詐欺と考えられるICOの事例が多々あり、国によっては禁止などの措置がとられているとのことです。これは従来からあるIPO(新規公開株)を仮想通貨(厳密には通貨とはいうことはできず、トークンまたはコインと表現する)によって行うもので、3日間で巨額の資金の調達に成功した事例等が紹介されました。また、トラブル事例の紹介もありました。トークンを発行した組織が自前で取引所を持つなどして、詐欺行為やマネーロンダリングに使用される懸念があるそうです。
 また、ICOによる資金調達に成功するためには、大物のアナリストなどがそのコインを大量に購入したという情報などが必要であるそうです。

4) 様々なユースケース
 ブロックチェーンの利点(時間短縮、コスト削減、リスク低減、信頼向上)を活用したユースケースの紹介がありました。ブロックチェーンはIT企業には必須の技術であり、様々な業界で勝つためのユースケースは多様化しているとのことです。例えば下記のような活用が考えられているそうです。
・資産管理
・契約管理
・保険
・本人確認
・自立分散型組織
・スマートグリッド

 日本の大手企業でも今年中にICOする予定があるとの話がありました。さらに、Tポイントカードなどに代わる可能性もあるとのことです。さらに、実際に実現されているあるいは試験的に導入している事例の紹介がありました。自社(INDETAIL)では、「調剤薬局のデッドストック解消サービス」を2017年10月に試験(Phase 1)を完了しおり、今年中に実店舗での運用実験(Phase 2)に入るとのことです。

 坪井さんはIT分野では第三世代に分類されるペンチャー企業の起業者(40才前後)であり、ビットコインの話題がマスコミで多く取り上げられる中、その基盤技術であるブロックチェーンの事業化(一部実用化)に取り組んでおり、今後が期待されます。参加された皆さんには、大変興味深く役に立つ内容であったと思われました。

出席者は8名でした。

坪井氏と語る三橋教授A.jpg
(坪井氏と語る三橋教授)

1・18インデテール 神は細部に 社名なりA.jpg
(講義中の坪井氏:パノラマ写真

講義スライドA.jpg
(講義スライドの一例)

eSRUでの坪井氏の講義風景A.jpg
(講義風景:パノラマ写真
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2018年01月07日

eSRU第13期第1講案内

eシルクロード大学(eSRU)第13期第1講案内です。

日時:2018年1月18日(木)18:00〜19:30
講師:(株)INDETAIL代表取締役 坪井大輔氏
演題:ブロックチェーン活用の今と未来
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:ブロックチェーン技術の概要や最新の活用動向と
同技術の今後の活用の可能性と実現性について解説を行なって
いただきます。INDETAIL社で取り組んでいる同技術の
ビジネスへの応用等についても紹介していただきます。
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2017年12月28日

eSRU第12期第12講

 eシルクロード大学(eSRU)第12期第12講
2017年12月21日(木)18:00〜19:30、
講師に樹楽里織(きらりおり)研究会代表・深井克美研究家・鉄道愛好家
清水瓊子さんをお迎えして「旧鉄子の物好きな旅などなど」の
演題でお話を伺いました。場所はいつもの
ユビキタス協創広場U-calaでした。

1) 消えてしまった路線
 学生時代から『鉄道の旅』に興味を持ち、全国の鉄道路線に乗ったお話。
 鈍行列車や急行列車で青森から下関までを日本海側回りと太平洋側回りとの日数、乗車料金との比較等のよもやま話。 
 五能線の話。
 冬の寒い中、清水さんが震えながら入ったという、かの有名な海中露天風呂のお話。
 等々、大変興味深いものでした。

2)最短トンネル
 初めにトンネルの定義を話され、吾妻線の岩島〜川原湯温泉の間の『樽沢トンネル』が長さ7.2mで、当時の最短トンネルであるとの事です。清水さんは1994年8月に工事中の『樽沢トンネル』の貴重な写真を撮ってます。『樽沢トンネル』は現在は使われておりません。

3)夭折の天才画家 深井克美
 深井克美の作品を収集していた故植木正心さんとの長い親交があり、深井克美について清水さんも北海道新聞等に寄稿してます。深井克美の作品、『オリオン』、『彼岸へ』、未完の『ランナー』について、また彼の自死の謎についての話がありました。特に興味深かったのは、オリオンの右下の絵の具の下に大量の毛髪が塗り込まれていたと云うお話でした。

4) 手仕事家
 自称手仕事家としても活躍されていて、タテ糸に木綿や麻や絹などを使用し、ヨコ糸にシナの樹皮を加工した糸を織り込んだ『樹楽里織』の説明がありました。

5) 今年読んだ本
 今年興味深く読んだ本として、小林恵子著 現代思想社 『聖徳太子の正体』。今年のノーベル文学賞受賞者のカズオ・イシグロ氏の『日の名残り』(1994年刊)についてのお話でした。

6) 盆栽
 最後に、自宅の庭の植物をミニ盆栽にした写真を6点表示し、説明されました。
 
 清水さんの多方面に亘ってのお話はたいへん興味深いもので、今後に機会を設けて深井克美氏の作品について等、もっと深いお話を聞きたいものです。

 出席者は14名でした。
12・21面白き 話溢れて 年の暮れA.jpg
(講演中の清水さん:パノラマ写真

樹楽里織(きらりお)のスライドA.jpg
(スライドを使って樹楽里織(きらりお)の説明)

12・27(その3)報告に パノラマ写真 手間をかけA.jpg
(会場の様子:パノラマ写真
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2017年12月03日

eSRU第12期第12講案内

eシルクロード大学(eSRU)第12期第12講案内です。

日時:2017年12月21日(木)18:00〜19:30
講師:樹楽里織(きらりおり)研究会代表・深井克美研究家・鉄道愛好家 清水瓊子氏
演題:旧鉄子の物好きな旅などなど
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
 北海道大学薬学部卒で手仕事家でもある講師から、こだわりの旅や日頃から興味をいだいているテーマの幾つかをお話ししていただきます。内容は以下のようなものとなります。
1. 消えてしまった路線 
2. 最短トンネル云々 
3. 冬の五能線云々
4. 夭折の天才画家 深井克美
5. 手仕事家・樹楽里織(きらりおり)について等
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eSRU第12期第11講

eシルクロード大学(eSRU)第12期第11講は
11月16日(木)18:00〜19:30、講師に
元北海道新聞社出版局局長中山明展氏をお迎えして
「今なぜ本か? わたしの読書法」のテーマで
お話を伺いました。場所はいつもの
ユビキタス協創広場 U-calaでした。
 最初に中山氏の経歴に関する短い自己紹介がありました。お名前の正式な読みは「あきのぶ」だそうですが、1963年に起きた「吉展(よしのぶ)ちゃん事件」や周囲から「めいてん」と呼ばれた事もあって、「めいてん」としているそうです。

 2010年に60歳で北海道新聞社を退職後は「朗人生活」を楽しんでおられるそうです。現在のお住まいのマンション管理組合の理事長をしています。退職時に掲げた目標は5つあるとの事で、1)健康第一で朝は欠かさずラジオ体操をするそうです。

2)札幌百名山と名付けて札幌近郊の100座を登る。現在は半数を超えたぐらいだそうです。札幌百名山の範疇には入らないのですが、登った最高峰は羊蹄山との事です。中山氏はほとんど単独登山ですが、携帯電話は持っていないそうです。万一の事を考えたら携帯は必要だと、講義の後の飲み会で携帯の効用を話し、勧めました。

3)ブログを書く。これは新聞社時代にも道新出版局で出版した本の紹介のブログを書いていて、その個人版として退職後も引き続いて行っています(めい展・じゃあなる:http://54153788.at.webry.info/)。始めた頃には1か月でアクセス数が1万件ほどあったそうです。それが東日本大震災を境に激減して、その後は本の紹介や読後感を週に2回の投稿ペースにして、アクセス数が回復しつつあるとの事です。

4)北大20年プロジェクト。これはお孫さんを北大に入学させるという遠大な計画。

5)本を、月10冊を目標に読み、評価をブログに載せています。今まで読んだ冊数は2011年130冊2012年180冊、2013年254冊、2014年203冊、2015年120冊、2016年76冊(メモに間違いが無ければ)で、毎年その年のベスト3冊をブログで発表するとの事です。読む本はネットや新聞の書評で購入したり、図書館から借り出したり、新聞社時代の知人から贈られたりした本だそうです。増える本は「いい本旅立ち」で出身高校の札幌南高校(ここの司書が熱心な方で、図書室を生徒のたまり場にする事に尽力しているそうです)や奥様の出身地の浦河の高校、北海道ブックシェアリングの団体に寄贈するそうです。

 道新の函館支社に一時勤務されていた川崎彰彦氏が、同じ早稲田文学部露文科出身の五木寛之氏の活躍に刺激され、道新を辞め大阪文学学校を拠点に作家活動に入って残した作品を集めた「川崎彰彦傑作選」の出版の経緯の紹介がありました。300部印刷(定価2000円)して完売で、手元に1冊も残っておらず(最後の1冊は貸し出し中)、体裁本を持ち込んで披露されていました。なお、川崎氏は2010年に亡くなっています。

 道新の小樽支社に勤務していた関係から、伊藤整文学賞の選考の裏方を務めた事もあり、文学賞選考のエピソードの披露もありました。文学賞は選考委員中の重鎮の意向で決まっていくところがあるようです。
 尊敬する書き手として鶴見俊輔氏を挙げておられました。同氏は行動する哲学者といわれ、小田実氏らとベトナム平和市民連合(ベ平連)を結成して活動しました。2015年に93歳で亡くなっています。著作の「言い残しておくこと」の書名を紹介されていました。

 聴衆はいつもより多目で10名でした。スマホ全盛にあっても、皆さん読書や本には興味があると思われました。

講義中の中山氏A.jpg
(講義中の中山氏)

中山氏講義風景A.jpg
(講義風景)

11・16(その4)質問は 何故本読むか 時間切れA.jpg
(講義風景:パノラマ写真
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2017年11月08日

eSRU第12期第11講案内

eシルクロード大学(eSRU)第12期第11講案内です。

日時:2017年11月16日(木)18:00〜19:30
講師:元北海道新聞社出版局局長 中山明展氏
演題:「今なぜ本か? わたしの読書法」
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:
 大人も子供も本よりスマホの時代である。67歳の私はスマホも携帯も持たない本派だ。本の中には人類の知恵がつまり、未知の世界へと誘ってくれる。そんな本の楽しさを、お伝えしたい。
1、自由人の本ざんまい
定年退職の後、「月10冊本を読む」を目標とする。2010-15の6年間は達成。昨年は76冊だった。
2、なぜ本を読むか
  「百聞は一見にしかず」、聞いた千遍より見た一遍というのは青年のやること。老人になると残る時間は少ない。「一見より百読」。本には知らない世界が広がる。その中で一番ひかれたものを見に行けばよい。
3、私の好きな本(人)
  ・鶴見俊輔さん 「言い残しておくこと」(作品社)など。行動する哲学者だった。
  ・黒田清さん 「新聞が衰退するとき」(文藝春秋)など。大阪読売でジャーナリズム魂をいかんなく発揮。ナベツネ路線に反発して退社後も黒田ジャーナルで活躍した。
  ・荒又重雄さん 82歳の北大名誉教授(経済学)。「残日録−新しい労働文化のために」という小冊子を毎年発行。その読書量、行動力は老人の鑑。
(番外)村上春樹はなぜノーベル賞を取れないか
4、あふれる本をどうするか
  ・東北に本を贈る運動
   北海道ブックシェアリングの東北に図書館を再建する運動に共感、2011年から毎年100〜200冊を寄託。
  ・いい本旅立ち作戦
   100冊贈っても、同じくらい買うので少しも減らない。そこで東北200冊、その他お世話になった図書館等(母校札南、初任地浦河の図書館など)に100冊の計300冊に増やす。手放しがたい本も送り出す(伊藤整文学賞の全49冊など)。
5、初めてつくった本(本づくりの楽しさ)
  昨年4月に自費出版した「川崎彰彦傑作撰」(300冊)の顛末記。
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2017年09月28日

eSRU第12期第10期は出版記念会となります

 eSRU(eシルクロード大学)第12期第10期は
下記出版記念会に代えます。

「『2018年北海道の絶景空撮パノラマ写真カレンダー』・
『爪句@北科大物語り』出版記念会」

日時:10月19日(木)午後6:00〜8:00
場所:テレビ塔2Fライラック
会費:3000円、参加と爪句集購入の方3500円
参加とカレンダー購入の方4000円
参加とカレンダー・爪句集購入の方4500円
申込先:青木まで(aoki@esilk.org @は英小文字で)
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eSRU第12期第9講

 eシルクロード大学(eSRU)第12期第9講は
2017年9月21日(木)18:00〜19:30
講師に道立総合研究機構・工業試験場研究主幹大村功氏をお迎えして、
「画像を使ったセンサの話」のテーマでお話を伺いました。
場所は何時ものユビキタス協創広場 U-calaでした。

 大村氏は1986年北海道大学工学部応用物理学科を卒業し、後に同大学博士号(情報工学)を取得しています。工業試験場ではディジタル回路、画像処理分野の研究に従事して現在に至っています。

 講演では,北海道立総合研究機構で研究開発に取り組んでいる画像センサについての紹介がありました。

 大村氏が取り組んでいる画像センサは,パソコンを用いず,撮像センサとFPGA(プログラム可能なLSI)で構成したもので,小型で高速な処理が特徴です。画像の処理は,北大で開発した,屋外での安定した「画像照合」が可能な方向符号照合と呼ばれる方法を基本処理として使っています。独自にハードウェア処理回路を構成することで高速な処理が可能となっています。同じ構成と基本処理のまま,さまざまなセンサへの応用開発を進めており,講演では,いくつかの開発中の応用事例の紹介がありました。

 農作業車両向けの速度センサとしては、地面の画像を捉えてミリメートル単位での動きを計測する速度センサを,作業機の安全確保に向けたセンサとしては人などが車両前方へ入ったことを警告するセンサを,また,人と同じように2つの画像で距離計測するステレオビジョンセンサにより3次元画像を行うセンサなどへの応用に関する研究紹介がありました。特にステレオビジョンセンサは,研究中の除草作業支援ロボットにおいて,ぶどう樹を見つけるセンサとして活用しているとの事です。

 近年道内では大小のワイナリーでのブドウ生産が盛んになり、特に大規模ワイナリーでは人出不足もあり、ブドウ畑の下草刈りにロボットが利用できるようになれば北海道の特色ある農業支援システムとなり得ます。その実用化のための開発研究の途上にあり、研究で苦心談の紹介がありました。

 紹介されたセンサ技術は今後も色々な分野に焦点を当て、研究開発を進めていき,最終的には道内企業において実用化を目指しているとの事です。

 なお、北海道立総合研究機構工業試験場は道内企業の技術支援を目的とした機関です。講義で紹介されたお画像センサの技術は、要望に応じて道内企業への技術移転が可能だとの事です。

 出席者は9名でした。

講義中の大村氏A.jpg
(講義中の大村氏)

講義風景・大村氏A.jpg
(講義風景)

9・21(その3)画像処理 昔の研究 忘れけりA.jpg
講義のパノラマ写真
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2017年09月01日

eSRU第12期第9講案内

eシルクロード大学(eSRU)第12期第9講案内です。

日時:2017年9月21日(木)18:00〜19:30
講師:道立総合研究機構・工業試験場研究主幹 大村功氏
演題:画像を使ったセンサの話
場所:ユビキタス協創広場 U-cala
   北海道札幌市中央区北1条東4丁目1-1
   サッポロファクトリー1条館1階
   http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/sapporo/index.html
内容:
 工業試験場で研究開発してきた画像センサについて、
原理と応用をわかりやすく紹介します。
○ものを見るための超基本原理「画像照合」
○瞬時に判断するための高速処理
○センサへの応用
  ・動く速度を測る・・・車速センサ
  ・距離を測る・・・ステレオビジョンセンサ
  ・動く方向を測る・・・進路侵入検知センサ
  ・最適なピント位置を測る・・・合焦センサ
  ・見通しの悪さを測る・・・視程センサ
○ロボットへの応用
  ・除草ロボット

 なお、講義は一般向けの内容となっています。
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